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/?作品>星の海の果て

 世界はお祭り騒ぎだった。
 ここ数世紀にわたる人類の悲願だった「宇宙の果て」確認を実行すべく、超長距離用宇宙船「ボイジャー12号」が、クルー6名を乗せて発射されたのだ。
 世界のあちこちで絶えず起こっていた戦争や民族紛争もある程度の落ち着きを見せ始めた今、「ボイジャー12号計画」は恒久平和と人類のさらなる発展のシンボルとして、世界中で大きな注目を集めてきた。
 クルー6名はいずれも世界中から選りすぐられた精鋭ぞろいで、人種も国籍も宗教もみな異なる。しかし、この任務にかける意気込みは同じで、彼らが人類史・宇宙史に新たな一ページを書き加えるであろう事は明らかだった。
 「ボイジャー12号」はまたたく間に成層圏を突き抜け、広い広い星の海へと旅立っていった。

*       *       *

 虫眼鏡で水槽を覗きこんで、彼は友達に指さしてみせた。
「ほら、ここ。宇宙船が飛んでる。こっちの星から出てきたんだよ」
「ほんとだ。僕も買おうかな、宇宙キット」
「でも大変だよ。真空管理とか面倒だし。……水槽、もっと大きいのにしないと、宇宙船が壁にぶつかっちゃうな。おこづかい足りないのにな」


END


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